セメントの種類について、以下の記事で紹介をしました。
ここで、ポルトランドセメントの種類をいくつか紹介していきましたが、そもそも、この
「ポルトランド」
って何なんでしょうか?
これを知ったところで、コンクリート工学の世界ではあまり役には立つかはわかりませんが(笑)、こんなのよく使う言葉なのに語源がわからないのも気持ちが悪いですよね。
そこで今回は、「ポルトランド」の意味や語源、歴史について書いてみました。
ポルトランドの語源
ポルトランド(Portland)の語源は、イギリスのポートランド島だと言われています。
実は、セメントが用いられるコンクリートの歴史はかなり古く、紀元前3世紀頃のローマや、資料によっては紀元前7世紀のイスラエルで用いられていたとされているものもあります。
その後は長らく技術的進歩は見らなかったようですが、産業革命時のイギリスで、現代のポルトランドセメントに近いものが発明されたとされています。
また、「ポルトランドセメント」という名称のセメントを発明したのは、イギリス・リーズの煉瓦積み職人のジョセフ・アスプディンという人と言われています。
1824年の特許に、「Portland cement」という名称が初めて見られるようになりました。
「Portland」を付したのは、硬化した後の風合いがイギリスのポートランド島で採れるポルトランド石 (Portland limestone) に似ているからであったとされています。
日本では?
日本でのセメントの歴史は意外と古く、幕末にフランスからポルトランドセメントを輸入したのが最初と言われています。
日本独自でセメントの製造に成功したのは1875年頃。
太平洋セメントさんの前身となる会社が日本初のセメント製造会社となりました。